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国際化対応の人材活用

日経新聞7月5日号に、国際税務対応で苦労する企業の特集がされていました。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO73505010S1A700C2TCJ000

国際税務を担当できる人材を採用しようとしても、超大手企業であっても苦労されていることが取材されていました。また、大手税理士法人にアウトソーシングしようとすると、多額の費用がかかることが想定されます。事業の選択と集中と同じように、国際化対応にもコツがあり、比較的単純な作業は外注し、海外子会社管理など企業のトップ人材が対応すべきテーマは社内で対応するというものです。アウトソーシングというと難しいテーマを外注するしかないという風に考えがちですが、単純な作業を外注し、一方で困難なテーマを社内化するというのは、立派な選択肢です。国際税務に対応できるいい人が取れない、難しい分野を外注すると多額の費用がかかって予算が取れないと悩んでいるだけではなく、発想の転換も必要かもしれません。

「本社の税務担当は、よりリスクの高い海外子会社の税務処理や税務当局への対応に集中する」(大手商社幹部)という。


税務調査対応の理論的支援サービス【一定条件下で優遇あり】

毎年、7月から本格的な税務調査シーズンが開始します。当事務所と税務相談業務をいただいている企業様や過去に税務サービスを受けていただいた企業様から優先的に支援を行いますが(費用的にも優先的なメリットを用意しています)、思わぬ指摘を受けて困られている企業様に随時の支援も可能です。相当程度細かく既存の税理士が関与されている場合においても、国際税務等の検討はノウハウが必要となるため深く検討できていないケースや税務調査の対応には一定の経験則が必要となるため、専門的な税理士がサービスするメリットは大きいと思われます。

是非、想定外の指摘事項を受けて、納得いかないケースなどでは随時のご相談をいただければと思います。税務調査の時点でどうしても決着がつかない場合には、再調査請求(旧:異議申し立て)・審査請求・税務訴訟と救済措置がありますが、近年の税務訴訟等では、納税者側が逆転勝訴するケースも多く、きちんと反論するメリットは大きいです。※そのような対応をすると次回調査以降の調査が厳しくなるのではと懸念されるケースもありますが、実際は逆で、安易に妥協した決着をする方がかえって次回も税務調査に選定されやすいといえます。きちんと理論的な反論ができる企業は、手ごわいという印象を与え、プラスに働く傾向があります。


いずれにせよ、一度更正決定等を受けると、反論を整理するにもそれなりの労力・費用がかかることになるため、事前の分析・理論武装が何よりも重要です。ぜひ、人間ドックを受けるようなつもりで、一度弊事務所の税務リスクチェックサービスをご検討いただくことをおススメします(特にメリットが大きいのは、「課題を見える化」して経営層に(国際)税務に関する問題意識を持っていただくことが大きいと思います)。税務のみならず、経済社会が複雑化した昨今、社内人材だけで専門分野の領域をこなしていくのは至難の業です。適切な外部パートナーを探しながら、チームで体制を構築されることが重要です。

※中堅税理士法人の国際税務相談の対応をしたり、法人税申告書チェック、税務調査支援なども適宜行っています。一定規模以上の企業顧問をされている関与税理士さんからのご相談も承っております。特に、数千万円以上の追徴を指摘されて、対応を困られているケースでのご相談が多いです。

※優遇サービス

過去に弊事務所の有料サービス(顧問契約・プロジェクトサービス・税務調査支援)を受けていただいたことのある企業様には、着手時の最低業務時間を(100時間→50時間)短縮したり、成功報酬方式の料率を一定程度削減して、対応しております。これは、一度弊事務所のサービスをうけていただいた企業様に、長期的にご関与させていただき、必要に応じてオンデマンドでご依頼いただくことの利点を実感していただきたいという思いからさせていただいている優遇サービスとなります。少し接点があってから時間が空いたケースなど、ぜひ、ご遠慮なくお声かけいただければと思います。


税務セミナーフォロー

皆様、税務セミナーにご参加いただき、ありがとうございました。税務セミナーの講師を担当させていただき、5~6年になりますが、延はご参加人数は有料セミナーにもかかわらず数百人を超えていることと思います。皆様の実務対応の参考、税務力の向上の何らかのお役に立ちましたら幸いです。

①価格調整金

 子会社との取引価格について、期末に契約に基づいた利益水準に収めるために(TNMMレンジに収まるために)価格調整金を行う取り決め(契約)について、税務上寄附金課税の対象となるかどうかという議論があります。移転価格事務運営指針3-21では、当該支払いが合理的な理由に基づくものである場合には、寄附金に該当しないとされています。つまり、財政的な支援目的で子会社に支出した場合には寄附金に該当するが、移転価格上の合理的な理由に基づき(TNMM法)、支払う場合には合理性があるため、寄附金に該当しないとされています。実務上留意が必要なのは、移転価格の考え方をすべての税務調査官がしっかりと理解しているとはいいがたく、税務調査の現場では、利益調整として指摘を受ける可能性は現実としてあるということです。保守的な税務アドバイザーの中では、価格調整金のルーツはリスクが高く、相互協議に基づく事前確認申請(APA)の場合にしか使えないと保守的な見解を示しているケースも多いようですが、移転価格の考え方や通達(事務運営要領)の考え方をきっちりと分析する限り、きちんと親子間でTNMMに基づく取り決めを契約しておき、その契約に基づく調整であれば、寄附金で課税(更正決定)されることは不合理と考えられます。一方で、移転価格の考え方がきちんと整理されていないケース(または、事前の明確な契約がないなど)での期末調整は、単なる「利益調整」として寄附金課税されるリスクは大ですので、移転価格上の正当な「利益調整」とその他の「利益調整」は紙一重であるため、事前の整理・理論構築は重要な税務論点であるといえます。

②保証料

 我が国の移転価格税制や通達上、保証料に関する明確な規定はないため、租税法律主義を重視する観点からは、保証料を取らなければ課税を受ける(更正決定を受ける)というルールはありません。一方で、第三者取引と比較した際に、保証した当事者が何のメリットもなくリスクを引き受けるとは考えにくいため、引き受けたリスク+一定のマージンを徴取しようとすることは一般的であると思われます。税法理論としては、種々の考え方がありますが、実践的な税務調査理論的な観点でいえば、税務調査で指摘を受けても明確なメリットが数字として出せない以上、進んで修正申告をする必要がない、ただし税務調査時の無用の指摘を回避するのであれば、事前に最低限度の保証料を徴収しておくのがベターという方向性になろうかと思います(保証料について、現地国で源泉徴収されるようなケースでは、外税控除の論点も生じます)。

いずれにせよ、税務調査で指摘を受けた際には、税務調査官から指摘内容に関する根拠(ロジック)をきちんと確認し、税法理論として妥当な指摘なのかをきちんと確認することが何よりも重要です


海外(子会社)の税務リスク対応

企業のグローバル展開が成熟した昨今、国際税務の論点は、日本親会社の国際税務リスクのみならず、各現地法人における税務リスクも著しく増加してきています。下記資料(経済産業省資料)の44ページ以降などご参照ください。https://www.meti.go.jp/policy/external_economy/toshi/kokusaisozei/itaxseminar2020/23_questionare_hearing.pdf

ここで企業としてきちんと対応すべきなのは、現地の税制を現地役員や現地出向社員まかせにするのではなく、親会社の税務担当(もしくは海外事業・経営企画室等)がきちんと把握して、事前対応しておくことが大切です。現地での税務リスクには、移転価格税制による課税やPE課税など、親会社が主体的に関与することで、二重課税リスクを防止したり、不要なコンプラアンスコストを大きく削減したりすることができます。このあたりの追加税金(費用を含む)は、なかなか現実のリスクにならないと目がいきにくいところですが、何よりも事前の検討及びコントロールが大切です。税務対応というとコンプライアンスコストで企業にとって価値を生み出さないものと考えがちですが、税金もコストの一種を考えると、きちんと原価管理してコントロール下におき、上手にプランニングすることによって企業に大きな価値(キャッシュ)を生み出すことができるアイテム(項目です。是非、専門家を上手に使い分けながら、適切な税務戦略をつくっていただければと思います。

 


ニュースレターの発行(2021年4月、号外)

今回のテーマは、

・パンデミックに関する移転価格ガイダンス

です。コロナ渦の影響で、企業の業績には大きな影響を与えるとともに、移転価格の算定方法(主にTNMM法)の際に使用するデータベース(利益水準)にも大きな影響があります。このような場合に、実務的にどのように対応するかについての指針が公表されていますので、ポイント解説しています。

また、余談として、「立場による租税法解釈の違い」についても、所見に基づく解説を行っています。


ニュースレターの発行(2021年5月)

今月号のテーマは、

BEPS勧告後の過大支払利子税制の見直し

です。主に外資系法人に影響が大きい規定で、一般的な国内企業には縁が薄い規定ですが、グローバルM&Aなどでは関連してくる可能性がある論点なので、気をつけていただければと思います
 


【コラム】税務の判断に答えはない

 税務のご相談を受けていて、税務にセンスがある方とない方を見分ける方法の一つとして、①答えがあるのでは?と考えて〇か×かを判断しようとするか、それとも、②唯一の答えはないけれども自社が採用しようとする方法についての理論づけをするために税務の考え方を整理しようとする(根拠となる規定の確認や他社事例など収集するを含む)のスタンスで、その方の税務に関する力量が分かることが多いです。また、税務とは常にグレーゾーンをどう判断するかの論点が大きく、自社の考え方が税務調査で通用するのか、また自社の考え方を説明した際に税務当局側がどのような観点で違う判断をしてくるかを事前に考えを整理しておく(ロジカルシンキング)しておくことが重要です。経験上、①の判断をする方の特徴は、「自社の考え方が絶対に正しいと信じて甘く判断する」「税理士に〇か×かを質問してくる」感じです。一方で、②の考え方ができる方の特徴は、「答えは探すのではなく作るという感覚を持っている」、また税務当局側はこういった視点で判断してくるのでは?というアドバイスに対して「なるほど!」と謙虚に相手側の思考過程を受け入れることができることが大きな特徴です。やはりビジネスでも、税務判断でも、字頭の良さ、もしくは違う考え方に当たった時の柔軟な思考修正ができることが大きな武器となるように思います。

 また、税務判断に迷う時には、決断に必要な「情報が十分に集まっていない」状況が高いです。①法令通達など、判断に必要な根拠となる規定が100%集まっているか、②事実認定に必要な、そのあてはめを行うための情報が100%集まっているか、③判断の参考となる先例(裁判例・裁決事例)、③その他専門家から収集した他社事例(該当があれば)が集まっているか、を総合的・客観的に振り返ってみることが有用です。

 税務グレーゾーンにおけるリスクとは、裏を返すと、きちんと理論武装ができて、「否認を受ける」かそれとも「税務調査をパスする」かによって、大きく結果が異なることによる、最大のチャンスでもあります。このようなグレーゾーンの見極めについては、目に見えにくい世界であるため、税務に不慣れな方が気づきにくい点ですが、きちんと理論検討を行うことにより、大きなキャッシュをもたらすことができるチャンスといえます。

過去のコラムで以下のようなものもありますので、柔軟な、「ヤワな」思考過程を作るためのヒントとしてご活用ください            

【コラム】税理士によってばらばらの回答を得たとき、どう判断するべきか? | 八幡谷幸治 税理士事務所 (yawatax.com)

【コラム】将棋三手の読みと税務調査対応の思考について | 八幡谷幸治 税理士事務所 (yawatax.com)

 


お問合せ方法について

スマホから、当HPをご覧いただくと、お問合せフォームのタブが見えないような症状が発生しているようです。改善が行われるまでは、一度パソコンより当HPをご覧いただきお問合せフォームにご入力いただけましたら幸いです。こちらから、折り返しご連絡いたします。

※当事務所では、法人の業務を中心に活動しており、個人の方については、顧問税理士様のご紹介があった際のみご対応させていただいておりますので、その点、ご了承いただけましたら幸いです。

※営業のお電話もお断りしております(士業営業支援・HP更新・不動産投資など)


税務セミナー補足

昨日は、税務セミナーへご参加ありがとうございました。セミナーの中でも、ご紹介した有用なリンク先について、下記に張り付けておきますので、ご参考にしてください。

〇国税庁 「外国子会社合算税制に関するQ&A(平成29年度改正関係等)(情報)」https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/hojin/180111/index.htm

〇経済産業省 CFC税制の改正について(経済産業省「国際租税」)https://www.meti.go.jp/policy/external_economy/toshi/kokusaisozei/cfc/PDF/170822_cfc.pdf

○外国子会社合算税制における課税上の取り扱いについて(日本租税研究協会)https://www.soken.or.jp/sozei/wp-content/uploads/2019/09/201409gaikoku.pdf

○平成 27 年度内外一体の経済成長戦略構築に係る国際経済調 査事業(対内直接投資促進体制整備等調査(BEPS を踏まえた 我が国の CFC 税制等の在り方に関する調査))

 https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2016fy/000406.pdf