セミナー参加(海外駐在員、国際税務研究会)

本日は、税務研究会(国際)さんの研修で、藤井先生のセミナーに参加しました。藤井先生は、海外赴任者の税務・社会保険等の第一人者として有名な方です。研修会場には、100人以上の参加者がいらっしゃいました。

この方の人気を分析すると、女性ならではのきめ細やかな確認・分析と、熱心に講義されている姿勢が素晴らしいと思いました。また、税務・社会保険の専門ということで、税理士だと税務だけ・社労士だと社会保険だけになってしまうのですが、三菱UFJリサーチという民間企業(非税理士事務所)ということで、税務と社会保険の両方をスコープに入れており、企業の人事部にとってはすごく実務的に助かるということが人気のある要因ではないかと思います。私も社会保障協定のことは知っていましたが、年金・健康保険・労働保険等による違い、国による年金加入期間の通算の違いなど、非常に参考になりました。
また、以前から少し気になっていた租税条約の短期滞在者免税規定がワークするかどうかという論点で、クリアーになった点があり、その点も非常に良かったです。


また、セミナーの中で「制度は本来こうあるべきだけれども、実務的にはこうしているケースが多いです。おすすめしているわけではありません」という内容が、非常に素晴しいと思いました。別のセミナーで弁護士の関根先生が講演で話されていたのですが、「税法理論」と「税務調査理論」は違うと。つまり税法をどれだけ細かく分析して理論的な回答を導びくプロセスと税務調査でクリアーするためのプロセスは違うと。このあたりをきっちりと整理されたうえで、情報をシェアされているところが、人気の原因とも思いました(「正しく処理した方が後々のことを考えると良いです」という説明が前提です)。

Yawatax(弊事務所)では、「税法理論」を抑えたうえで、「税務調査理論」(つまり税法どおりの実務をしていなくても、調査でクリアーになれば一応OK)という分野を極めていきたいと考えています。それが理論なのかどうかは議論の余地はありますが、究極的にクライアントはそれを税理士に求めていると思っています。そこに要求されるのは、「経験」「他社事例」「柔軟な思考力」「大局観」が大切ではないかと考え、自己研鑽に励みたいと考えています。


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